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2014/10/28

ハワイ島② 生きている火山

つい最近もハワイ島のキラウエア火山の活動が激しくなり、溶岩流が町まで迫り、避難勧告の範囲が広がっているようです。

キラウェア火山の溶岩流から煙が立ち上る

島は動いている

ハワイ諸島は、火山活動によってできた島々です。マグマが噴出する上に、火山が新しい島を形成します。プレートは北西方向に移動しているので、南東にあるハワイ島(ビッグアイランド)が一番新しい島なのです。

ハワイ島は約50万年前に噴火によって誕生。熱い溶岩流が流れる大地には、最初は熱に強いバクテリアが登場。目で見ることのできる生き物は時間を経てからやってきました。新しい火山島にまずやってきたのは、風に運ばれてくる植物の種と、海の生き物、そして空を飛んでくる鳥たちです。シダや地衣類などが土を作り、そこに植物が根を下ろします。ハワイ島はまだ新しい島なので、そのような生物の進化を見るのに適しているそうです。

澄んだ空気のなかでみる満点の星空

キラウエア火山よりも前にでき今は噴火をしていないのが、中央北部にあるマウナケア火山です。マウナケアはおよそ4000メートルと富士山よりも高く、空気が澄んでいるので美しい星空が見られます。NASA、ハワイ大学、イギリス、日本など、世界の研究機関の天体観測施設があります。望遠鏡リストはこちら。一般の人たちも参加できる星空観測ツアーが人気のようです。

溶岩の上にできた森へバードウォッチングに。
白い天体観測施設が遠く山頂に小さく見えます

マウナケア火山から生まれた溶岩台地の上に広がる森に、不思議な鳥たちを探しに出かけます。


2014/10/20

ハワイ島① 火山が生み出した壮大な自然

「ハワイへ」というと、オアフ島のリゾートエリアが真っ先に思い浮かぶという人も多いのでは。実は、わたしもその一人です。暖かい穏やかな気候ときれいな海。でも、それだけじゃないことを今回の旅で体感してきました。

ハワイのホテルでは、ゲストにレイ(首飾り)をプレゼントしてくれることも。

わたしが訪れたのは、ハワイ島。南太平洋の火山列島の最南端で、いまも活発に火山が活動し、地球の息吹を感じられる場所です。ハワイ諸島のなかで最も大きなこの島は、ビッグアイランドと呼ばれています。

噴煙を上げるキラウエア火山。
今年9月には溶岩流のために住民に避難勧告が出されました。
火山の火が森を焼き続けています。森は徐々に再生します。

行きの飛行機の中では、ちょうどハワイを舞台にした「Decendant」が上映されていて、ストーリーの背景には、自然とすごく近い距離で生きている人たちの生活や物事の捉え方が、さりげなく描かれていました。飛行機がコナの空港への着陸態勢に入ると、海岸線まで黒い溶岩流の後が広がる光景が。活発な火山活動がありながらも、このコナや島の反対側にあるヒロなどの町を中心に、オアフ島に次いで多くの人が暮らしています。

ハワイ島の主要な産業は、観光、コーヒー栽培、放牧など。高台には、コーヒー農園がたくさんあります。そのうちコナのUCCの農園にお邪魔しました。若い日本人女性たちが、コーヒーの焙煎体験を楽しんでいました。ここでは、農園の見学やコーヒーの試飲・購入などもできます。コーヒーの白い花が一斉に咲く時期はとても美しく、木の上に雪が降ったように見えるため、コナ・スノーと呼ばれているそうです。開花は、たった3日間くらいだけなので、見られたらラッキーですね。

コナにあるUCCのコーヒー農園。七面鳥がお散歩中。

UCC農園では、コーヒービーンズ・チョコレートを買いました。
これはホワイト&スイート。美味しいです♡

火山の周囲には、放牧地が広がっていました。

火山の周辺の草原に、ウシやヤギが放牧されています。


ハワイ島観光の主役は、火山と海です。火山の上を飛ぶヘリツアー。ダイナミックな波を目指すサーファー。ビーチを楽しむ人たち。クジラたちに出会うネイチャーツアーも大人気です。

ハワイ島の海岸線は荒々しい形状

ヘリコプターから見たクジラの親子。

「島」は、周囲から離れているという条件から、特有に進化した生態系を持つことが多いものです。特に、ハワイ島は火山活動で形成された新しい島で、大陸から大きく隔たれているため、独特な生き物たちを見ることができます。ハワイ島の景色は「ダイナミック」ですが、実は、生き物たちは繊細なバランスの中に生きています。今回の旅では、ユニークな鳥たちに出会うことができました。詳しくは次回。


自然系のレストランも多い。おしゃれに盛りつけられた枝豆。
最近「Edamame」は英語として使われるようになってきたようです。