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2016/01/21

鉛入りの水道水で髪が抜ける?!取り返しがつかなくなったミシガン州の恐ろしい水道汚染。

何気なく飲んでいる水道水。もし危険物質が混入していたら。。
日常の生活からなくなると困るもので、真っ先に思い浮かぶもののひとつは、おそらく水でしょう。いま、アメリカのミシガン州では、水道水を飲めないという大問題が起きています。


アメリカ・ミシガン州の水道水汚染が深刻化

ミシガン州のフリント市では、去年から水道水を飲んだ人が体調不良を訴えていたそうですが、今年1月になって、水道水が鉛に汚染されていたことが大きく報道され、16日には、オバマ大統領が非常事態宣言を発表し、全米規模の問題となっています。市民にはボトルに入った水が支給されているそうです。



飲み水だけでなく、体を洗うシャワーの水も、家庭菜園に撒く水も汚染されているなんて。鉛に汚染された水道水によって、髪が抜け落ちてしまう恐れすらあるそうです。
(BBCニュース http://www.bbc.com/news/world-us-canada-35350275 )


住民の健康被害の発端は、財政危機

ミシガン州は、二年ほど前まで、フーロン湖の水を使うためにデトロイト市にお金を払っていました。しかし、財政的な危機に対応するためこのお金を節約しようと、五大湖から自前の水道管を敷くことにし、その工事の間だけフリント川から取水することにしました。ところが、新たな水の供給が開始された直後から、水が茶色っぽい、イヤな臭いがすると住民からの苦情が出て来ました。

フリント川の水には腐食性物質が多く含まれていたのですが、適切に処理されなかったために水道水に混入してしまったのです。フリント市の水道管の多くは鉛を使用していたため、この水によって水道管が腐食して鉛が水に溶け出し、住民の健康被害を引き起こしてしまったと調査官は考えています。

腐食を始めた水道管はもう交換するしか方法がないそうです。しかし、財政危機のフリント市にはその予算がありません。命に直結する水の問題。住民は一刻も早く解決を望んでいるのに。。

(CNNニュース:http://www.cnn.com/2016/01/05/health/flint-michigan-water-investigation/


クリントン氏もフリント市問題を指摘。全米規模の問題に

折しも大統領選が盛り上がっている最中。民主党のヒラリー・クリントン氏は、1月17日の民主党大統領候補のディベートで、このミシガン州の問題を指摘し、共和党の州知事を糾弾しました。いまのところ、スナイダー州知事は、辞任を否定して、この問題に取り組むことを表明しています。

人の生活に欠かせない水。ジャングルや砂漠にいるとき、フィールドで川の水を生活に使うときや遠い井戸まで水を汲みいくとき、水道水のありがたみを実感しますが、その水道水が汚染されているなんて。


もし、川が健康であったなら・・

もし、フリント川が健全に維持されていて腐食物質が流れ込んでいなければ、この問題は起きていなかったはずです。川の水を野生の鳥や動物たちが使えていたかもしれません。きれいな川があれば、住民のレクリエーションの場としても利用されていたはずです。都市に生活しているときにも、人は自然の一部であることを忘れないようにしなければ・・。








2015/03/19

スマトラ島南端のウェイ・カンバス国立公園で考えるエコツーリズム①

スマトラ島南部のウェイ・カンバス国立公園(Way Kambas National Park)。ここには、急激に減少するスマトラ低地林にわずかに残された貴重な森が守られています。

ボートで川をすすむ。両岸にサルや鳥たちが次々に現れる。


さまざまな生き物たちがすむ森


シアマン(フクロテナガザル)が軽快に枝を移動して行きます。

シアマンとも呼ばれるフクロテナガザルを探して朝の散歩。
黒い体毛で、その名の通り、手が長い。高い木の上を大胆に移動して行きます。

シアマンを探して上ばかり見ていると、地上の貴重な生き物を見逃すことも。マメジカというとても小さなシカが小径を横切って行きました。その途端、「あっ!」上空を横切る風呂敷のような影。ヒヨケザルが樹幹を滑空したのです。

ジャカルタから飛行機で1時間もかからないバンダール・ランプン空港から、車で数時間の移動。首都へのアクセスのよさは、自然への脅威ももたらしやすく、この周辺のスマトラの低地森林は、この数十年で急激に減少し、間もなくすべての森がなくなるのではないかと懸念されています。紙製品を作るため、さらにアブラヤシのプランテーションを作るために、次々に森林が伐採されてしまったことが最大の原因といわれています。また、この地域は倒木や枯れた草などが長年かけて積上ってできた泥炭湿地なので、一旦火災が起こると泥炭層が燃え、なかなか消えずに森を焼き続けます。

そんなスマトラ南部に残る、このウェイカンバス国立公園とブキットバリサン・スラタン国立公園は、スマトラの野生生物たちにとっても貴重な生息地で、スマトラトラ、スマトラゾウ、バク、ドール(アカオオカミ)を始め、絶滅が心配される希少な生き物たちがすんでいます。

次回、ウェイカンバス国立公園で出会った生き物たちについてご紹介します。



2014/07/04

スリナムの旅⑤ 際立つカエルとキノコの面白さ

水と緑の国、南米のスリナムには、多様な生き物がいます。ジャガーやナマケモノ、オオアリクイ、コアリクイなど中型のホ乳類や、8種もの霊長類が筆頭にあげられます。さらに、植物、昆虫、両生類、鳥、魚類なども豊富。イルカや魚類など海や川の生物も多様です。


森の中のトレイルの小さな滝。ここで泳いだあとはビール!

個性的なカエルたち

湿度が保たれている森を歩いているときに、たくさんのカエルたちに出会うことができました。スリナムでは新種のカエルが多く見つかっており、最近もニュースになっていました。

ヤドクガエルの一種。
背中に卵を背負って移動しています。足の青がきれい。

滝で白いカエルを見つけました。目を閉じて眠っていたようです。そのうち見られていることに気づいたらしく、目が開き、体の色がだんだん周りと同じ茶色に変わって行きました。

滝にいたカエル。体の色を白から茶に変える途中。
キュートなカエル。

おなかの赤いカエル

正面からみたカエル

つぶらな瞳のカエル

魅惑のキノコ

森の中には、キノコも豊富です。とくに印象的だったのは、赤い茶碗の形をしたキノコと網をかぶったような姿のアミガサタケ。アミガサタケは日本にもあるみたいです。


白いアミガサタケ
赤いアミガサタケ
風変わりなキノコ
上からみたチャワンタケ。赤くて可愛い。
このキノコにカエルが座っている写真をみたことがあります。

2014/05/24

スリナムの旅③ 世界遺産の中央スリナム自然保護区へー”奇観の岩山ヴォルツバーグ”

1600万ヘクタールの原始の森を誇る中央スリナム自然保護区は、1998年にNGOのConservation Internationalとスリナム政府により設立され、2000年に世界自然遺産に登録されました。5000種以上の植物や、8種の霊長類、ジャガー、オオアルマジロ、ナマケモノ、コンゴウインコやコックオブザロック(イワドリ)などたくさんの魅力的な生き物がすんでいます。

中央スリナム自然保護区。

ユネスコ世界遺産のウェブサイト  http://whc.unesco.org/en/list/1017/

中央スリナム自然保護区の地図 Central Suriname Nature Reserve


中央スリナム自然保護区へ

パラマリボの空港をチャーター機で飛び立つと、すぐに眼下に広大な森が広がります。緑の濃い森と、いくつもの蛇行した川や何カ所かの金やニッケルの採掘場の上空を越えて、約1時間のフライトの後、周辺の森林や岩山にいくための本拠地となるロッジがある川の中州の小さな滑走路に着陸。今回は少人数の探検チームです。一同は、飛行場近くに飛んできた二羽のスカーレットコンゴウインコに感激しながら、ボート乗り場へ向かいました。

広大な森と自然の川の上を飛びます。

草地の滑走路。ここに着陸します。

この旅には、コックが同行しています。観光ロッジの炊事場でチームのための料理を作ってくれるのです。フィールドでは最低限の食べ物と言うことが多いので、彼の料理はこの上ない楽しみでした。ただ、彼はとってもマイペース。下ごしらえに時間がかかりすぎて、作ってくれた料理を食べる間もないまま出発ということが何回もありました。ある昼下がり、彼がジャガイモを剥いていたので、何を作るのか聞くと、チキンと併せてスープにする、と答えてくれたのですが、その料理には出会えなかったです。(誰の胃袋に入ったのかは謎のまま・・)

太陽光発電が使われています

ユネスコ世界遺産の説明が

このロッジからは、たくさんの見所に行くことができます。コパナム川(Coppename River)上流の滝(The Raleighfalls)。大きな岩山のヴォルツバーグ(The Voltzberg)。イワドリ(Cock of the Rock) の生息地、原生の森林、珍しい生き物たち。原生の自然の9割が残るスリナムならではの魅力満載です。

ロッジにいたタランチュラ


<スリナム・写真アルバムはこちら>


2014/04/18

スリナムの旅② リバー・ドルフィン(カワイルカ)・ウォッチング

世界遺産の町パラマリボ

スリナムの首都パラマリボは、オランダ統治時代の名残をとどめ、この町全体がユネスコ世界文化遺産に登録されています。ヨーロッパを感じさせる窓やドアなどの装飾が美しい建物が並んでいて、町並みを案内するガイドツアーがあり、ユニークな各家屋の詳細を紹介する本も本屋さんでみつけました。

オランダ風の建物。今も使われています。

かわいい装飾の電灯


リバー・ドルフィン(カワイルカ)・エコツアー!

この町に流れる雄大なスリナム川の河口部では、漁業が盛んです。この川には、ピンクのリバー・ドルフィン(カワイルカ)がすんでいます。ナマケモノの保護をしているモニクさんの団体Green Heritage Fund Surinam(スリナム・グリーン遺産基金)のイルカ・ウォッチングツアーに参加しました。町の中心からすぐのところにイルカがいるなんて、すてきで不思議。


オランダからの観光客が多い。かれらの多くが1ヶ月近く旅しています。

夕方、船で上流に向かいました。しばらくなにもない川面を見ているだけでしたが、船頭さんたちはどうやら携帯と無線でイルカの所在地情報をシェアしているらしく、他の船からイルカ目撃の知らせが届き、すぐにそちらに向かいました。

イルカたちは、ウナギを食べにやってきたそうです。数頭の群れです。次々に魚を食べ、船の脇を通り過ぎて行きます。子どものイルカはお母さんイルカにぴったりくっついて漁を学んでいました。

おなかがピンクのかわいいリバー・ドルフィン(カワイルカ)


リバー・ドルフィンは世界中で絶滅の危機に直面しています。食料として、あるいは人間の漁を邪魔するとして捕獲されたり、漁業に巻き込まれたり(混獲)、川の汚染や開発による影響を受けています。

イルカウォッチングツアーから戻ると日没がきれいでした。