マダガスカルの森 |
2009年のクーデター以降、深刻な状況になっていたローズウッドの違法取引問題に新政権が取り組んでいくと、2月5日のミーティングでラジャオナリマンピアニナ大統領が表明したことが、Mongabayの記事で報道されました。(ミーティングの相手は記事には明示されていません)
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ローズウッドの違法伐採は、森林を劣化させ、そこに住むマダガスカルの生き物たちの生息地を奪ってきました。この木を切って運ぶために、他の木も伐採され森が破壊され、奥地に入り込む違法労働者たちは、絶滅の危機にあるキツネザルなどの生き物たちを捕まえて食料にしたり、干し肉にして売ったりしてきたのです。クーデターで生まれた暫定政権は国際的に認知されず、海外からの支援は打ち切られ、森林でパトロールやガイドなどをして働く人々の生活を困難な状況に陥れました。そして、取り締まりの行き届かないなか、違法な行為が蔓延って行きました。
禿げ山が延々と続いています(マダガスカル南部) |
また、違法伐採・取引は同時に社会的な問題にもなっています。違法な取引は、汚職を増やし、治安を悪化させました。貧困度の極めて高いマダガスカルのなかでも、とりわけ貧困に苦しむ人々の生活が、より不安定になったのです。
あらゆる面で、新政権の取り組むべき課題が山積みです。誠実に確実に取り組んで行ってほしいと期待しています。
バオバブの苗を売る農家(マダガスカル西部) |