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2013/07/25

南米の大森林。シャーマンとの出会い


薬草で治療の準備をするシャーマン
アマゾンの密林に住むインディオの村を訪れました。この村では、現地の人々と欧米の民族植物学者とNGOとの協力のもと「シャーマン・クリニック」プロジェクトが実施されています。

 ”シャーマン”とは、霊能的な力とジャングルに関する多大な知識を持ち、村の人々の心配事や病気を解決に導いてくれる存在。しかもこのシャーマンは、ジャガーを倒したこともあるすごい狩人だったりします。


この村では、薬草や天文など豊富な知識を持つシャーマンが、まるで大きな図書館のように人びとを助けてくれます。でも、一人のシャーマンがなくなると、図書館が焼失するかのごとくその知恵が失われてしまいます。代々のシャーマンが知識を受け継いでいくことがとても大切なのです。ところが後継者が不足すると、知識が断絶してしまいます。そこで、その知識を文字や画像で記録にとどめるとともに、子供たちに知識を伝える「シャーマン寺子屋」も始められました。

森は人々に食料や住居の材料を提供してくれるだけでなく、大きな薬草庫でもあるのです。シャーマンの教えによってこの森から生まれた薬草は、すでに世界の多くの人たちを助けています。

ところで、この村にも今年、携帯電話が登場しました。すでに多くの人が利用しているみたいです。ジャングルのど真ん中の村であちこちから聞こえてくる携帯の着信音は、とっても不思議な感じ。