Translate

2014/01/13

バングラデシュの自然を訪ねて−その1

次の行き先を探している旅が好きで体力のある人に、バングラデシュをおすすめします。ダッカの喧騒も、趣きある農村も旅の醍醐味を見せてくれますが、ほとんどが低地デルタの独特な地形自体が、一見の価値あり。そして、なんといってもベンガルトラの棲むジャングルが、自然に関心を持つ人たちを強烈な印象で迎えてくれるはずです。



バングラデシュの南部に位置し、世界遺産に登録されているシュンドルボン(Sunderban) (サンダーバン、シュンドルバン)は、ガンジス川河口デルタ地帯、バングラデシュとインドに総面積100万ヘクタールに広がる世界最大のマングローブ湿地です。

ここには、ベンガルトラをはじめ、カワウソ(カワウソを使った漁もあるそうです)、サル、シカ、カワセミやワシなど多くの鳥、ムツゴロウ、ワニなど、さまざまな野生の生き物が棲んでいます。

わたしの滞在は、ダッカからの往復を含め3日(地上1泊・船中1泊)と極端に短く、生き物の写真をほとんど撮れなかったのですが、以下のFacebookで、シュンドルバンの生き物の素晴らしい写真をみつけたので、ぜひご参考に。
https://www.facebook.com/sunderban.bd


船上で地図を見ながらシュンドルバンの説明

ちなみに、シュンドルバン観光には、最低4日の滞在がおススメとのことです。広大なので、いろいろな場所をみるなら、もっと日数が必要。そして、行くのは乾季に。雨季には洪水のため辿り着くのが困難なのです。

地元の人々にとって、トラは最強の特別な生き物。年に50人もの人々が襲われて命を落としています。「トラ」と言葉に出すとやってくるのではないかと恐れ、「伯父さん」という現地語(ママ、と発音)で呼び、心から畏怖しています。

シュンドルバンでは漁業に従事する人も多い
地元の子どもの視線はポラロイドカメラに釘付け

魚とりの道具がクール!

この国は、1947年に、英領インドがインドを挟んで東西のパキスタンとして独立しましたが、地理的に大きく離れ、言語も違う国が同じ国というのは無理があり、1971年12月にバングラデシュとして独立しました。クーデターが続き、政治的には今も安定していません。ホッタルという政治的なデモがけっこうあるので、注意が必要です。身の安全への注意ももちろんですが、移動できなくなるので、スケジュールにも大きく影響するからです。

ところで、バングラデシュはNGO大国です。政府予算規模の1割近い規模の巨大NGOもあり、貧困者支援のためのマイクロクレジットで知られるグラミンバンクの本拠地。国際NGOも多く入っています。もしかしたら、海外からは、NGOワーカーの方が多くこの国を訪れているかもしれません。