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2014/09/08

秋のニューヨーク・メトロポリタン美術館でサルに遭遇。


ニューヨークのメトロポリタン美術館
ニューヨークには見所がたくさんありますが、なかでもおすすめはメトロポリタン美術館です。広大なセントラルパークを背景に、高級ブティックが建ち並ぶ通りにごく近い、とても便利なロケーションです。

メトロポリタン美術館のウェブサイト

広い館内はとにかく見応えがあります。常設の展示のほかに、いくつもの特別展が行われていて、一日ですべて見るのは難しいので、時間が限られている場合は、事前にネットで調べて、お目当ての展示を決めて行くとよいと思います。

この日は半日しかなく、アフリカ・オセアニアなどのトライバルアート・コレクションを中心に見学。素晴らしい展示でした。


その後、ヨーロッパの近代美術を見ていたのですが、サルが登場している絵画を見つけました。1683年のMelchoior d'Hondecoeter。絵のタイトルは「Peacock(孔雀)」です。画面に大きく描かれた孔雀の下に、サルとメロンが。当時のヨーロッパにはサルは生息していなかったので、ペットとして外国から連れてこられたのだと思われます。

ヨーロッパにペットとして連れてこられたサルが描かれていました。

また、Rafael(1483-1520)がデザインして、後にイタリアで1635年にタペストリーとして制作された「サルの赤ん坊争奪を止めようとする子どもたち」の図。バチカンの注文のようです。

サルが赤ん坊をさらおうとしているのを止めようとする二人の子どもたちのタペストリー。

大航海時代の後、近代は、ヨーロッパの人たちが植民地からのいろいろな動植物を知った時期です。芸術を見ながら、当時の人々が珍しい生き物に対して持っていたイメージや、過去のエキゾチックな生き物のペット取引などを推測するのも、美術館の面白い楽しみ方かも知れません。(もちろん現代のペット取引は、ワシントン条約などの国際条約や生き物の生息国の法律などのルールに則って行われなければならないのですが)


青空のNY。