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ラベル Russ Mittermeier の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
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2014/07/23

英ケンブリッジ公やベッカム、野生生物保護に立ち上がる

ワールドカップ2014の興奮もまだ覚めやらぬこの頃です。わたしもブラジルのネイマール(Neymar, 一日も早く回復を祈ってます)やコロンビアのハメス・ロドリゲス(James Rodríguez)らのプレーに熱狂。彼らアスリートの持っている魅力、訴えかける力って、ものすごく大きいと実感します。

デビッド・ベッカム氏。United for Wildlife立ち上げの記者会見で

スポーツの力で野生生物を守る


サッカーと言えば、わたしのお気に入りのプレーヤーはベッカム。世界中で絶対的な知名度を持つ彼を始め、世界的なアスリートと協力して、英国ケンブリッジ公(ウィリアム王子)が立ち上げたのが、「United for Wildlife」。ロンドンでの記者発表に参加してきました。

United for Wildlifeは、野生生物を守る国際的な動きです。特に違法な野生生物の取引に力を注いでいます。

左は、四月にヴィルンガ国立公園で狙撃された公園長のエマニエル氏(メロード公子)。
幸い順調に回復し,今回の記者会見に登場。自然保護は命がけです。

ベッカムの他に、バスケットボールのヤオミン(Yao Ming)やテニスのアンディ・マレー(Andy Murray)なども参加。スポーツのアピール力を自然保護につなげようとしています。この動きには英王室が大きく関与していて、ハリー王子もメンバーです。

この動きに、世界の生物学者やコンサベーショニストたちも協力し、さらに多くの自然保護NGOもパートナーになっています。


記者会見で提供されたUnited for Wildlifeの
デザインのカップケーキ。

若い英国の貴公子のリーダーシップに期待大です。ケンブリッジ公とヘンリー王子は、さっそくクリケット大会を主催し、違法野生生物取引への関心を高めるために動き始めています。

レストランで


記者会見を終えての、ロンドンでのディナー。

マッシュルームの一品。美味 

ラムのステーキ。添えてある野菜も美味♡

このレストランには、素材がどれだけ遠くから運ばれてきたのかを表す「フードマイレージ」メニューがありました。近くで採れた野菜や、獲れた魚や肉を使うことで、輸送にかかる冷蔵や運搬などのコストを下げて環境への負担を減らすと同時に、地場産業を育成することにもつながります。

食材がどこからきたのかを示す「フードマイレージ・メニュー」



2013/08/22

「生物多様性条約」COP11 ー 生き物を守るための会議

地球の生き物たちを守り、生き物がもたらす恵みを公平に利用して行くために、世界の多くの国が「生物多様性条約」に参加しています。


COP11での展示ブースの一つ。
インドの大学生が説明してくれました
各国が条約について話し合う会議が2年に一度開かれ、世界中から政府、NGO、企業、メディア、専門家などが参加しています。この会議をCOPといいます。条約文書についての議論や決議、合意内容への取り組み進展状況の確認などが行われるほか、会期中には、サイドイベントや生物保全の現場をみるツアーも開催され、さまざまな分野での関係者の交流が行われます。

2010年には、日本の名古屋で第10回の締約国会議「COP10」が開かれ、日本からも多くの企業や市民が関わり、自然環境に関する情報が共有される機運を高めました。“多くの国”が参加しているこの条約に、生物資源を利用する大国アメリカはこの条約に参加していないため、条約の効果を上げたいと考えた日本のNGOグループからオバマ大統領への参加の呼びかけの手紙が、会議に参加していた俳優ハリソン・フォード氏に託されました。

ハイデラバードでの生物多様性条約COP11


JICAが展示していた「生き物ゲーム」
2012年には、インドのハイデラバードで、COP11が行われました。名古屋COP10で長い議論の末に採択された「名古屋議定書」の具体的内容の交渉や「愛知ターゲット」の達成に向けて議論が行われましたが、資金面での協力などについて各国間でなかなか意見が折り合わず、合意は最終日の明け方近くまでかかりました。(用語については右上リンクよりWikiをご参照ください)

気候変動問題でも同じことがいえますが、各国で取り組みのスピードや程度が異なることに対して、資金拠出を期待されている、あるいはすべき側からの不満が大きいようでした。

国によって重点課題や政治・経済的状況は違い、人材や設備のレベルも大きく異なるので、200近くの国で「生物多様性を守り、持続的に公平に利用して行く」ための協力は、なかなか容易にはいきません。ただ、生息地の破壊や乱獲などによって、野生生物は急激に減少しており、この瞬間にも絶滅している種があるかもしれません。立ち止まっている時間はありません。いまこの瞬間も状況は変化しており、何もしないでいることは、後退していることになるのです。

企業やNGO、研究機関、国際機関などのサイドイベントでは、特定のテーマへの関係者の関心の共有が行われていたように思います。優れた業績への表彰も多数行われていました。COPは、関係者が一同に集うため、意見交換や情報共有の効果の大きい機会でもあります。COPの後の各国、各地域、各専門分野での動きに、はずみがついてほしいと思います。

サイドイベントには、要人の姿も多数。
Zhang Xinsheng氏(IUCN会長)、
Braulio Dias氏(生物多様性条約事務局長)、
Pavan Sukhdev氏(TEEBリーダー)、Russ Mittermeier(CI会長)

次のCOP12は、2014年半ばに韓国で行われる予定です。


2013/08/02

マダガスカルのキツネザル保全戦略 2013-16 が発表されました。


Lemurs of Madagascar
キツネザル(Lemur)は、原猿類(Prosimian)という”原始的”なサルの仲間でマダガスカルだけに生息しています。多くがふわふわの毛皮で覆われ、可愛い仕草をみせてくれるキツネザルの仲間は、実は、ホ乳類のなかでもっとも絶滅の危険が高いといわれています。

キツネザルの94パーセントにあたる103種の絶滅の危険が心配されています。24種は、最も絶滅の危険が高く、さらに、49種が絶滅の危険が高く、ほかの20種の危険も高いと報告されました。これらは、絶滅の危険の高い生き物のリスト「レッドリスト」に掲載されています。

7月31日にマダガスカルの首都アンタナナリボで、キツネザル(lemur)に関わる重要な専門家が参加し、「キツネザル三カ年保全戦略(2013-2016) (The Lemur Conservation Strategy 2013-2016)」が発表されました。この戦略は83人の専門家により作成されたもので、185ページにもおよびます。30地域での重点的な活動が提言されました。また、それぞれ資金獲得目標(5万ドルから50万ドル)がたてられ、合計で3年間で約800万ドルが必要とされています。

代表者のChristoph Schwitzer博士(ブリストル動物園)は、「もし、いま行動をとらないと、前回の絶滅から200年たたないうちに、1種が絶滅する危険がある」と警告しています。

IUCN種の保全委員会・霊長類グループのRussell Mittermeier博士(CI)は、地元の住民と協力する草の根保護活動の重要性と、エコツーリズム、研究施設が保全に重要であるといいます。

いまだに、地元では食用にされてしまうことも多いというキツネザル。保全のために、マダガスカルを訪れ、かれらが観光資源としての価値をあることを住民に示すことも、わたしたちにできることのひとつですね。

詳しいリリースは、IUCNのウェブサイトに掲載されています。
http://www.iucn.org/about/work/programmes/species/?13487/Lemurs-of-Madagascar-three-year-conservation-plan-launched