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2013/11/19

世界で最も美しい場所のひとつ。南米のパンタナル湿原を飛ぶ

南米の真ん中、ブラジル、ボリビア、パラグアイにまたがって広がる湿原パンタナルへ行ってきました。南米の宝石ともいわれるこの湿原には、乾季と水が氾濫する時期があり、季節的な氾濫の時期には、広い大地が水で覆われ多くの生き物であふれます。その生態系の貴重さから、2001年にユネスコの世界自然遺産に登録された、21万平方キロメートルの世界最大の湿原です。

パンタナルの7割はブラジル。2割がボリビア、1割がパラグアイ

ここでの日常の移動は、まず小型飛行機。とにかく広いのです。ファゼンダといわれる農場の間を移動する時も、飛行機が一番便利でした。

草地の部分は、洪水の時期には水で覆われます


低空で飛ぶので、眼下にウシの群れが草を食む様子や、仲間と飛ぶ鳥の群れを上から見て、まさに空中散歩。

飛んでいく鳥たちを空から見下ろす(ほぼ中央部の白い点々が鳥)

パンタナルに隣接するのが、ブラジルの草原地帯セラード(Cerrado。現地発音ではセハード)。サバンナ気候で、牧畜や近年は大豆生産などが行われています。NHKで2011年に放送された番組で、福山雅治さんが印象的な光るアリ塚を観察した場所です。セラードの標高は、約1000メートル。この広い台地を横切ると、急に土地が海抜100メートル程度に落ち込み、パンタナル湿原が現れます。その境目にあるのが、巨大なサンドストーンの崖。

前方のサンドストーンの崖から先がパンタナル。眼下のセラードはサバンナの台地です。
パイロットが崖の近くを飛んでくれました。
セラード。放牧地と農地が広がっています。

雨季に訪れたときのパンタナル。水で満たされています。

パンタナルはその歴史的背景、土壌の性質、植生、主要な川によって、10の地域に分けられます。11月から3月が雨季で、年間に1000から1700ミリの降水量があります。