南米パンタナル湿原では、多くの野生動物に出会うことができます。アフリカのサファリを楽しんだ人々が、大型の鳥たち、ほ乳類、は虫類を見るために次に訪れるのが、実は、ここパンタナルなのです。
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乾季でも川の周りには緑が広がります。ここにはオオカワウソがいます |
固有種は少ないのですが、多様な生き物がいます。植物は3500種、ほ乳類は124種、は虫類は177種、両生類は41種、そして、少なくとも423種の鳥がいます。淡水魚は325種が確認されています。
参考:「PANTANAL-South America's Wetland Jewel」Russel A. Mittermeier 他, 2005年
パンタナルのスター的動物といえば、カピバラ。世界で最大のげっ歯類でネズミの仲間です。おとなしい性格といわれ、日本の動物園でも人気者。群れでいることが多く、のんびりと草を食む様子がかわいくて、目を細めるとこっちまで気持ちが和みます。泳ぎが上手です。
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カピバラと小鳥(おそらくyellow-bellied elaenia) |
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群れで泳ぐカピバラ。水のなかにいると生き生きしてみえます |
オオアリクイもパンタナルの代表的な動物です。不思議なことに、あるファゼンダ(農場)では全くオオアリクイを見つけられなかったのに、別のファゼンダには、たくさんのオオアリクイがいました。人間をあまり気にせず、食事(アリ)に専念していました。
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オオアリクイは、木の根の下にすむアリ探査に夢中 |
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アリヅカ。シロアリは、アリクイやオオアルマジロの食料です |
オオアリクイが見つけられなかったファゼンダでは、コアリクイに出会うことができました。しっぽの形が全然違います。オオアリクイはふさふさでしたが、コアリクイのしっぽは細いです。
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夜のサファリで出会ったコアリクイ。ぬいぐるみみたい |
草原でときどき出会えるのが、アルマジロ。オオアルマジロには会えなかったのですが、ムツオビアルマジロを何匹か見かけました。
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走り去ろうとするアルマジロ |
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ウシの群れの中を走り去るアルマジロ |
動物を見に行くサファリは、朝や夕方の他、夜もありました。闇の中では、昼間とは違う顔を見せる動物たち。ジャガーやキツネなどのハンターもいます。写真がかなり不鮮明ですが、ご参考になればと思ってのせました。
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ジャガー。美しい! |
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パンタナルのキツネ(club-eating fox) |
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パンタナル湿原。日が沈んだ直後。光がきれい。杭の上に鳥。カピバラが泳いでいます |