WPCの受付。 |
ペーパーレス会議
これらのたくさんの会議のスケジュールを自分自身で把握するのも一苦労なのですが、今回の特長はペーパーレスです。パソコンや携帯電話やタブレットに会議のappをダウンロードして自分のスケジュールを管理することができました。いままで国際会議に行くと、大抵、受付で分厚い会議スケジュールや資料を、それらを入れるバッグと一緒に受け取っていましたが、今回はネームタグだけ。あれ?っと一瞬は物足りなく思いましたが、シンプルだし、紙を使わなくてすむし、会議中や帰りの荷物も軽くなって、とてもよかったです。会場の周囲にWPCの旗。 |
ストリーム
8つの分科会(ストリーム)は、次のように分かれていて、それぞれの分科会からの報告が「シドニーの約束」に反映されていきます。分科会1は、Reaching Conservation Goals(保全目標への到達)。適切に計画され運営されている保護区が保全に取って不可欠であることを示します。IUCN世界保護区委員会や種の保存委員会などが議論をリード。世界自然遺産などに関して議論が行われました。
分科会2は、Responding to Climate Change(気候変動への対応)。自然のシステムの回復は、気候変動への対応力をもたらします。保護区をつなげて機能を強化させることによって、水を蓄える力、人と野生生物の衝突の減少、エコシステムサービスの提供などに成功したケニアの事例などが発表されました。
分科会3は、Improving Health and Well-Being: Healthy Parks Healthy People(健康で幸せな生活)。2045年までに8割の人が都市で生活しているといわれています。人々が日常的に触れることのできる都会の自然公園がいかに大切か、都市にグリーンベルトを設けることで生物多様性と人の生活が著しく改善され、経済的な効果も高いことが報告されました。
分科会4は、Supporting Human Life(人の生活を支える)。人の暮らしの持続的な発展のために、保護区がもたらす社会経済的な恵みについて。例えば、食料、飲料や産業用の水、防災機能などです。自然を守るための資金のしくみなどについて紹介されました。
分科会5は、Reconciling Development Challenges(発展目標との融合)。経済発展と自然保護とのバランスをどう見つけるか。
分科会6は、Enhancing Diversity and Quality of Governance(多様性とガバナンスの質の強化)。
分科会7は、Respecting Indigenous and Traditional Knowledge and Culture(先住民族と伝統的な知識と文化への敬意)。伝統的な知識を持つ人々が保護区の仕事につけず、“正式”な教育を受けた人だけが職を得ることができる現状を変える必要性が指摘されました。
分科会8は、Inspiring a New Generation(若者を立ち上げさせよう)。開会式でも若者の行動の重要性が強調されていました。若者の声には、人を動かす力があります。カナダやオーストラリアなどからいくつものアプローチが紹介されました。
会議場でのランチ。。 |
余談ですが、会議中はあまり美味しいものに出会うことができませんでした。たとえば、水気の少ないサンドイッチに飽きて、右の写真の「ライスヌードル」を注文したのですが、一見ベトナムのフォーのようなのに、期待と大きく違いました。コンビニで買ったインスタントのカップ麺も二口目が食べられなくて。そして、食べ物や飲み物の値段がとても高くて驚きました。会場だけでなく、オーストラリア全体で高いみたいです。