マダガスカルで、先日の「キツネザル保全戦略」発表に続き、8月5日より9日まで、国際原猿類会議(International Prosimian Congress 2013)が開催されています。
この会議の会場のあるラノマファナ(Ranomafana)は、1986年にゴールデンバンブー・レムールが発見され、1991年に国立公園として登録され、2007年に世界遺産に登録されました。バンブー・レムールなどの希少な生き物の生息地として知られています。
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水が豊かなラノマファナ国立公園 |
会場の
バルビオ・リサーチセンター(Centre ValBio)は、ゴールデンバンブー・レムールの発見者でもあり、長期にわたりバンブーレムールをはじめとするマダガスカルのキツネザルの研究に力を注いできたパトリシア・ライト博士(ストーニーブルック大学教授)が、マダガスカルの生物多様性に関するフィールド研究、環境教育、若手研究者育成などのために設立。研究所に宿泊設備も備えた現代的な施設です。生物の研究には、長期にわたる観察が重要であり、このリサーチセンターは内外からの研究者にとって重要な拠点となっています。
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バンブー・レムールが食用とするササについて説明するパトリシア・ライト博士 |
キツネザル(レムール)は、生息地の破壊やブッシュミートなどの脅威により、絶滅の危機にさらされています。今回の会議で、効果的な保全に弾みがつくことを期待しています。