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2013/08/29

インド北西部リトル・ラン・カッチ野生保護区、ここだけにすむ野生の馬

ワイルドアス(アジアノロバ)
絶滅の危険が高まっています。


インドの北西部のグジャラート州に行ってきました。

ここLittle Rann of Kutch(リトル・ラン・カッチ)野生保護区は、Indian Wild Ass、(インド・ワイルド・アス:アジアノロバの一種)が生息する世界で唯一の場所です。

夕刻、ジープで小さな村と農地をすぎ、平原に入ると、一面が白。でも寒くない。雪ではありません。実はこれは塩分。雨季には、一面が水の下になるそうですが、わたしが訪れた乾季には、水が蒸発し、塩分がLittle Rann一帯を白く覆うのです。


乾燥した大地。表面の白い色は塩です

製塩業はここの主産業。あちこちに大きな塩の山が


ところで、なぜ“Little”(小)かというと、近くにGreat Rann of Kutchというパキスタンにまで広がる世界最大級の季節塩湿地があるからです。Runnはヒンディー語で“砂漠”の意味ですが、このあたりは砂漠気候で、乾季には植生がかなり少なくなり、風が吹くと塩を含んだ砂が舞い上がります。

夕日のなかのワイルドアスの群れ

ワイルド・アスは、数十頭の群れで夕日を浴びていました。数頭から数十頭の群れでいることが多いようですが、翌朝、一帯をジープで走ったときには、一頭だけで群れから離れて走っているワイルド・アスや、数頭だけでいる群れもいました。

走るとかなり早いです。

インドからパキスタン、中央アジアなどに多く生息していたアジアノロバは、放牧や農業によって生息地を失い、いまでは絶滅の危機にあります。インド・アジアノロバも今はここでしか見ることができません。

リトルランのコテージ。中は広いです

コテージの池の睡蓮

遺跡があちこちに。さすがインド



アジアノロバについて参考になるサイト

グジャラート州観光局の公式サイト
http://www.gujarattourism.com/showpage.aspx?contentid=249&lang=japanese

コニカミノルタの「絶滅危惧動物図鑑“みんなで守ろうほくらのなかま”」
http://www.konicaminolta.jp/kids/animals/library/field/asian-wild-ass.html

IUCNのレッドリスト(絶滅の危険性の状況について)*英語
http://www.iucnredlist.org/details/7951/0

2013/08/22

「生物多様性条約」COP11 ー 生き物を守るための会議

地球の生き物たちを守り、生き物がもたらす恵みを公平に利用して行くために、世界の多くの国が「生物多様性条約」に参加しています。


COP11での展示ブースの一つ。
インドの大学生が説明してくれました
各国が条約について話し合う会議が2年に一度開かれ、世界中から政府、NGO、企業、メディア、専門家などが参加しています。この会議をCOPといいます。条約文書についての議論や決議、合意内容への取り組み進展状況の確認などが行われるほか、会期中には、サイドイベントや生物保全の現場をみるツアーも開催され、さまざまな分野での関係者の交流が行われます。

2010年には、日本の名古屋で第10回の締約国会議「COP10」が開かれ、日本からも多くの企業や市民が関わり、自然環境に関する情報が共有される機運を高めました。“多くの国”が参加しているこの条約に、生物資源を利用する大国アメリカはこの条約に参加していないため、条約の効果を上げたいと考えた日本のNGOグループからオバマ大統領への参加の呼びかけの手紙が、会議に参加していた俳優ハリソン・フォード氏に託されました。

ハイデラバードでの生物多様性条約COP11


JICAが展示していた「生き物ゲーム」
2012年には、インドのハイデラバードで、COP11が行われました。名古屋COP10で長い議論の末に採択された「名古屋議定書」の具体的内容の交渉や「愛知ターゲット」の達成に向けて議論が行われましたが、資金面での協力などについて各国間でなかなか意見が折り合わず、合意は最終日の明け方近くまでかかりました。(用語については右上リンクよりWikiをご参照ください)

気候変動問題でも同じことがいえますが、各国で取り組みのスピードや程度が異なることに対して、資金拠出を期待されている、あるいはすべき側からの不満が大きいようでした。

国によって重点課題や政治・経済的状況は違い、人材や設備のレベルも大きく異なるので、200近くの国で「生物多様性を守り、持続的に公平に利用して行く」ための協力は、なかなか容易にはいきません。ただ、生息地の破壊や乱獲などによって、野生生物は急激に減少しており、この瞬間にも絶滅している種があるかもしれません。立ち止まっている時間はありません。いまこの瞬間も状況は変化しており、何もしないでいることは、後退していることになるのです。

企業やNGO、研究機関、国際機関などのサイドイベントでは、特定のテーマへの関係者の関心の共有が行われていたように思います。優れた業績への表彰も多数行われていました。COPは、関係者が一同に集うため、意見交換や情報共有の効果の大きい機会でもあります。COPの後の各国、各地域、各専門分野での動きに、はずみがついてほしいと思います。

サイドイベントには、要人の姿も多数。
Zhang Xinsheng氏(IUCN会長)、
Braulio Dias氏(生物多様性条約事務局長)、
Pavan Sukhdev氏(TEEBリーダー)、Russ Mittermeier(CI会長)

次のCOP12は、2014年半ばに韓国で行われる予定です。


2013/08/18

自然保護と資源開発のせめぎあい ーエクアドルのヤスニ国立公園で石油開発が始まります

エクアドルが、多くの生命を支える世界最大の熱帯雨林アマゾンのヤスニ国立公園(Yasuni national park)での石油採掘を認めたことが、7月16日のガーディアン・オンラインに掲載されました。
http://www.theguardian.com/world/2013/aug/16/ecuador-approves-yasuni-amazon-oil-drilling


南米の熱帯雨林(注・エクアドルではありません)

エクアドルは、2007年に「ヤスニITTイニシアチブ(The Yasuni ITT initiative)」によって、アマゾンのヤスニ国立公園の自然と先住民を守る政策を打ち出しました。豊かな生物多様性を有するこの地域ITT(シピンゴ・ティプティニ・タンボコチャIshpingo-Tambococha-Tiputini)の地下に眠る7億9600万バレルの石油資源を開発する代わりに、国際社会に対し、森林を保護するための費用負担を求めたのです。

2010年に、エクアドル政府とUNDPが自然保護基金を設立。2023年までを期限に、保護に必要とされる72億ドルの半額の36億ドルの寄付と投資を、国際社会から募りました。無印良品で知られる日本の株式会社良品計画も20万ドルを寄付。自然保護の新しい仕組みの構築として、国際社会から注目されていました。

参照(日本語):http://yasuni.blog.so-net.ne.jp/

ところが、石油会社と中国が、石油販売を背景にエクアドルへの多大な融資を表明。一方、基金への寄付と投資は、1300万ドルしか集まらなかったのです。政府は自然保護から一転し、採掘を決定。コレア大統領は、国際社会が責任を果たさなかったためとしています。

国連環境計画によれば、地球上の生物の減少は、1970年に比べ30パーセントも減っており、さらに、エクアドルのような熱帯地域では、その倍のスピードで生物が減少しているそうです。この石油採掘の影響は、国立公園全体の1パーセント未満とコレア大統領は言っていますが、採掘のために新しい道路が造られれば、広範囲に影響が及ぶと懸念されています。

経済的・金融的で、国際的で、画期的な仕組みと思われていた自然保護の手法が、成功しなかったのです。なぜ、”国際社会”は“責任”を果たせなかったのでしょうか。気候変動問題への国際的な関心が低下したからでしょうか。あるいは、世界の経済事情の変化のためでしょうか。エクアドル政府とUNDPの営業活動(基金への呼びかけ、実際の資金集め)が十分かつ効果的に行われていたのかについても、見直す必要があります。さらに、もともと保護に必要と思われる金額をどのように試算したのかについても、検証が必要でしょう。

石油にまつわる資金支援は、この森林がもたらす価値よりももっと大きなものをエクアドルにもたらすのでしょうか。短期的には経済的に国を潤すかも知れません。でも、失うものはかけがえのないものです。三世代あとの人々からは、残念な判断としたと言われるのかもしれません。

2013/08/13

フィンランドの空の玄関、ヘルシンキ・ヴァンター国際空港


いろいろな国へ旅をするときに、空港や飛行機を見比べるのは楽しみの一つです。

ヘルシンキのヴァンター国際空港は、便利で快適。落ち着いた色合いで大人っぽくもあり、かつ子供にも柔らかな印象を与えるのではないかと思います。スペースがひろくとられ、無駄なごちゃごちゃした広告っぽいものが少ないことも好印象でした。

ムーミンやマリメッコ、アラビアなど魅力的なお店がたくさんあり、ついつい見入ってしまいます。不思議な味の「リコリス」やムーミン・キャラのグミなど、北欧のお菓子はお土産におすすめです。

ムーミンのお店では、すてきな手帳や絵本が売られていたのですが、フィンランド文字で読めなかったので、持っているだけでも可愛いかもと思いつつも、その後の旅への資金を節約して購入を見送りました。英語だったら買ってしまったかも。ほかに、高品質できれいなハンカチやスカーフがあり、こちらはつい買ってしまいました。あとで見たら、なんと日本製だったのでびっくり。(このごろ日本でもすてきなムーミングッズが増えてきたように思います)




乗り継ぎまでに時間があったので、カフェでパソコンを開きました。壁にかけてあるタペストリーや食器がすてき。パンが美味しかったです。

国際線のゲートに移動した後、カフェテリアでサーモンスープを注文しました。食器はアラビカで、トレーはムーミンの絵柄です。ふとテーブルを見ると、マットになっているのはヘルシンキ・オリンピックの地図でした。1952年だったようです。ゆったり時が流れている国なんだなあと、再実感。


美味しいサーモンスープ
ヘルシンキ・オリンピックのテーブルマット


ヨーロッパ内の他の国行きの便に乗り換え。



2013/08/10

フィンランドの夏、ヒグマとウーブリン

ベリー類がたくさん実っています

ムーミンの国、フィンランドにいってきました。今回の旅の目的は、フィンランドのヒグマ(Brown bear)とウーブリン(Wolverine)に出会うこと。北欧の大自然への期待が高まります。

玄関口のヘルシンキ空港は、近代的でデザインもすてき。日本でもよく知られているマリメッコやムーミン、食器のアラビア、雑貨やファブリックを売るお店、おしゃれなカフェなどがセンスよく並んでいます。実は日本からは飛行時間も短いので、西欧への玄関としてもお勧めです。

ヘルシンキからカジャー二(Kajaani)へと国内線で飛び、車で一路、北極圏に近いクフモ(Kuhmo)を目指します。森と水の国ともいわれるだけあって、大小の湖がたくさん。道路沿いの木もきれいです。

フィンランドの楽しみサウナの後は、湖で泳ぎます

この旅を勧めてくれたのは、フィンランド人のL氏。クマやシロフクロウをはじめとする北欧の動物や美しい景色を撮る世界的に有名な写真家です。コテージにつくと、さっそくオーナー一家やL氏、オランダやロシアから来た宿泊者とご挨拶。この地域の自然について、写真スライドを見ながら説明を聞きました。

コテージの周りには、たくさんのベリーが生えていました。最近は、手先の器用なタイ人の方たちが摘み取り作業に従事しているそうです。展望台から辺りを見回すと、ロシアの国境も見えます。


コテージのクマの飾り額
初日はウーブリンを見に行きました。小さな小屋に一人ずつ入り込みます。ウーブリンは主に夜に現れるそうです。その小屋で夜、観察するのです。北極圏に近いこの地域では、暗い夜はかなり短い時間だけ。遅くまで薄明るい時間が続きます。一晩中小屋から出ないように指示を受け、トイレ用のバケツを持って小屋に入り、寝袋とカメラの準備をしました。残念ながら、朝まで起きて待っていたものの、この夜は、ウーブリンは現れてくれませんでした。すごすごと朝日を浴びながらコテージに戻り昼寝です。

2回目の観察日。同じようになかなか現れません。「またか・・・」とあきらめかけたとき、やや暗くなった外に、黒い影が。ウーブリンが現れたのです。大きな倒木の影におかれたサーモンを素早く拾って、飛び跳ねるように去って行きました。ほんの一瞬の出来事ですが、ウーブリンを見ることができました。

ウーブリンは、テンの仲間で、クマより小型の肉食獣。マーキングのための強いにおいを持っています。フィンランドに120頭程度生息しているといわれています。カナダやアメリカ、ロシアなど世界で15000から3万頭が生息し、まだ未知なことの多いミステリアスな生き物です。

獲物に向かって歩くヒグマ


ヒグマの観察は、別の場所へ。ここの隠れ小屋は、4−5人くらい入れるサイズ。中に簡易トイレもあります。夕暮れ前に隠れ、クマを待ちます。クマもなかなか現れてくれませんでした。白んでいる間は、カラスやワシなど鳥を見ていました。それにも飽きた夜の帳がおり始める間際、1頭が湿原の向こうに現れました。続いて別の数頭が。ダイナミックな動きで川を渡り、獲物(死んだウシ)を食べにやってきたのです。大きい。ヒグマはヨーロッパ最大の肉食動物。恐れられながらも、神聖な動物として大切にされてきました。


日の出の前。3頭のクマが目の前に・・
フィンランドの森はとても魅力的です。そこにすむ大きな野生生物の存在を体感して、自分の生き物としてのバランス感覚をちょっと磨けた気がします。


コテージでは、フィンランド・サウナも楽しめます。さっぱりとしたサウナは、男女の区別ないみたいでした。汗をかいた後は、湖に入って体を冷やすのですが、オランダ人の一家のお母さんは、「裸のほうが気持ちいいわよー」と見本を示して湖に入り、誘ってくれたのですが・・。わたしはバスタオルを巻いたまま素足を水に入れてヒンヤリ感を楽しみました。


2013/08/05

国際原猿類会議 2013 がマダガスカルで開催されています

マダガスカルで、先日の「キツネザル保全戦略」発表に続き、8月5日より9日まで、国際原猿類会議(International Prosimian Congress 2013)が開催されています。

この会議の会場のあるラノマファナ(Ranomafana)は、1986年にゴールデンバンブー・レムールが発見され、1991年に国立公園として登録され、2007年に世界遺産に登録されました。バンブー・レムールなどの希少な生き物の生息地として知られています。

水が豊かなラノマファナ国立公園

会場のバルビオ・リサーチセンター(Centre ValBio)は、ゴールデンバンブー・レムールの発見者でもあり、長期にわたりバンブーレムールをはじめとするマダガスカルのキツネザルの研究に力を注いできたパトリシア・ライト博士(ストーニーブルック大学教授)が、マダガスカルの生物多様性に関するフィールド研究、環境教育、若手研究者育成などのために設立。研究所に宿泊設備も備えた現代的な施設です。生物の研究には、長期にわたる観察が重要であり、このリサーチセンターは内外からの研究者にとって重要な拠点となっています。

バンブー・レムールが食用とするササについて説明するパトリシア・ライト博士
キツネザル(レムール)は、生息地の破壊やブッシュミートなどの脅威により、絶滅の危機にさらされています。今回の会議で、効果的な保全に弾みがつくことを期待しています。

シャワーもトイレも川とつながっている。先住民族の生活から水を考える


インディオの村での滞在では、高床式木造の宿泊施設のなかにめいめいハンモックを吊るすかテントを張りました。

村の建物。宿泊施設もこんな感じ。
太陽光発電があります。
ちなみに、トイレは水洗!といっても、バケツに川の水を汲み、それをトイレ終了ごとに柄杓(大きなコップ)で流します。汚水は建物の床からパイプで流れ、笹で隠された浄化槽のようなところに流れ、その後は川に流れます。

この川の水は、住民の生活用水。最初に流した水もここの川から汲んでいます。食器を洗うのも、シャワーというか行水をするのも、使用後の水が流れて行くのも、すべてこの川なんです。


村の生活を支える川。魚もとります。

シャワーは川に行って直接自らを洗ってもよし、小さなシャワー小屋に入り、たらいにためた水(川からの)を使ってもよし。村の人が貯めてくれていた水がなくなると、自分の使う分の水を自らバケツに入れて運び入れます。そして、この水で、髪と体を洗います。水を使いすぎると、裸のまま川に汲みに行くのは恥ずかしいし面倒なので、1杯のバケツの水を計画的に使わないといけません。石けんの泡立てからすすぎと周辺の掃除まで。



数日間の滞在の後、首都に帰り、シャワーを浴びました。清潔なお湯が(まれに茶色の水のときもありましたが)蛇口をひねっただけで出てきます。気づくと、シャンプーの間、ほぼずっと蛇口をひねることなく水を流し続けていました。いったいどれだけの水を使ったのでしょう。

アメリカでの寒い冬の日のシャワー。体を温めるだけのためにお湯をしばらく浴び続けていたことも思い出しました。蛇口をひねると水やお湯のでる便利な都市の生活で、わたしたちはついたくさんの水を使ってしまっています。

「地球の水が危機的な状況にある」「使わない時は蛇口を閉める」と頭でわかっていたつもりでも、日常生活で自覚をして行動することは、なかなか難しいようです。水は蛇口をひねるという簡単な動作だけで得ることができるからです。そして水は排水溝から流れて行ってしまうので、どれだけ使ったかを知るのもわかりづらいからです。わたしはしばらくの間は、バケツに水を汲んでから使い、どれだけ自分が水を必要としているのか、知りたいと思います。

2013/08/02

マダガスカルのキツネザル保全戦略 2013-16 が発表されました。


Lemurs of Madagascar
キツネザル(Lemur)は、原猿類(Prosimian)という”原始的”なサルの仲間でマダガスカルだけに生息しています。多くがふわふわの毛皮で覆われ、可愛い仕草をみせてくれるキツネザルの仲間は、実は、ホ乳類のなかでもっとも絶滅の危険が高いといわれています。

キツネザルの94パーセントにあたる103種の絶滅の危険が心配されています。24種は、最も絶滅の危険が高く、さらに、49種が絶滅の危険が高く、ほかの20種の危険も高いと報告されました。これらは、絶滅の危険の高い生き物のリスト「レッドリスト」に掲載されています。

7月31日にマダガスカルの首都アンタナナリボで、キツネザル(lemur)に関わる重要な専門家が参加し、「キツネザル三カ年保全戦略(2013-2016) (The Lemur Conservation Strategy 2013-2016)」が発表されました。この戦略は83人の専門家により作成されたもので、185ページにもおよびます。30地域での重点的な活動が提言されました。また、それぞれ資金獲得目標(5万ドルから50万ドル)がたてられ、合計で3年間で約800万ドルが必要とされています。

代表者のChristoph Schwitzer博士(ブリストル動物園)は、「もし、いま行動をとらないと、前回の絶滅から200年たたないうちに、1種が絶滅する危険がある」と警告しています。

IUCN種の保全委員会・霊長類グループのRussell Mittermeier博士(CI)は、地元の住民と協力する草の根保護活動の重要性と、エコツーリズム、研究施設が保全に重要であるといいます。

いまだに、地元では食用にされてしまうことも多いというキツネザル。保全のために、マダガスカルを訪れ、かれらが観光資源としての価値をあることを住民に示すことも、わたしたちにできることのひとつですね。

詳しいリリースは、IUCNのウェブサイトに掲載されています。
http://www.iucn.org/about/work/programmes/species/?13487/Lemurs-of-Madagascar-three-year-conservation-plan-launched